2005年2月13日
シンガー・白井貴子さんのエコライフ今週のベイエフエム/ザ・フリントストーンのゲストは白井貴子さんです。エコライフを提案するシンガー・ソングライターの「白井貴子」さんは、音楽活動のほかにテレビやCMなど、幅広い活動を行ない、ベイエフエムでは正午から放送している「YAMAMAN presents MUSIC SALAD」の木曜日を担当されています。そんな「白井貴子」さんをゲストに、エコロジーに目覚めたきっかけや、今、気になる深刻なゴミ問題、そして、これから建てようとしているエコロジック住宅のことなどうかがいます。 野生のマーガレット●デビュー25周年おめでとうございます。 「今年の11月1日で25周年なのでもうちょっとあるんですけど、これから来年にかけてが要の年かなという感じですね」 ●11月1日デビューなんですか? 「そうです」 ●私のお誕生日なんです。 「あら、そうですか。やだぁー(笑)」
●やだぁー(笑)、私なんて生を受けて45年になっちゃうのに。じゃあ、一緒にめでたく11月1日を迎えましょう。
「そうですね。この10年ほど思うところがあって、私の生まれ育った湘南のほうへまた移り住んだんです。それからは、いい大人なんだから地元の人達と仲良くやりながら、そこで、音楽はもちろんですけど、いいこととか色々生み出していけたらいいなと思っている中で出会ったことが今、形になっているんです」 ●何かキッカケはあったんですか?
「キッカケを話すと、私は音楽を始めて25年にもなるのですごく長くなっちゃうんですけど(笑)、かいつまんで話すと、一番最初のキッカケは『野生のマーガレット』なんですね。
●それも勇気ある決断ですね。 「うーん、でももう、やることやっちゃってましたからね。努力しようがないくらいに、いくところまでいっちゃっていたので、思いきってロンドンへ行って2年間くらい過ごして、そこでもつくづく『東洋人だなぁ』って感じてきて(笑)、それまでは中途半端だったのでもう一回日本語を伝えることをやろうとか思ったりして、それで湘南に戻ったんですね」 ●すべてのキッカケが野生のマーガレットだったんですね。
「そうなんです。音楽だけを考えていると、小さいことにこだわっちゃうときってあるんですけど、その前に楽しく生きることっていうのを、私は忘れていたなって感じだったんですね。音楽を頑張りすぎちゃったのかもしれないですけど。
●おっと!(笑) 「(笑)。どうしようかと思ったんですけどね。10年間探していたんですけど、鎌倉は物価が高いから『とても手が出ないなぁ』と思いながら、海沿いを南下していっちゃったんですね。で、伊豆のあるところにたどり着いて、いいところがあったので買わせていただいたんですけど。私が今、これから望んでいるのは一回しかない人生を思うと、いいことも悪いことも含めて、地球のことをもっと知っていきたいなってことなんです。地球と仲良くしていくことに時間を費やす中で、どんな歌が生まれたり、言葉が生まれたりするのか楽しみだなって思っているんです」 森がもつ力●自分の森に名前をつけたそうですね? 「はい。『マーガレット・グランド』って名前もつけちゃったんです(笑)」 ●素敵な名前ですね。その森がこれからどんな森になっていくか楽しみですね。
「最初、買うときはすごく怖かったんですよ。最初はそれこそ簡単なスタジオがある家を建てようっていうところから話が出発して探していただけなので、区画整理がされていなくて、周りに緑がたくさんある感じっていうだけだったの。そしたら、なかなかそういう自然な感じのところってなくて、しかも海沿いがいいなんて言っているものですから(笑)、余計条件が厳しいわけですね。
●フリント家が手伝いに行きますよ! 「もうぜひ来て下さい。今、貴子'sエコロジック住宅を建ててみようかなって考えているんですけど、もうその企画、アイディアが二転三転しまして、もう土地を手に入れてから3年くらい経っているんですけど、まだ柱一本立っていないんですよ(笑)」 ●(笑)。じゃあ、森のまま? 「そうなんです。だからこの1年ちょっとくらいはだんだん心配になってきちゃって、キャンピング・カーがあるんですけど、キャンピング・カーでそこへ行って、そこで専らキャンプをして(笑)、森にあいさつして帰ってくるんです」 ●じゃあ、お家のほうはこれから固めつつやっていくんですね。エコロジック住宅といっても色々な形があるじゃないですか。 「そうなんですよね。今、ちょうど本を書いているんですね。で、本を今年の5月に出版する予定だったんですけど、家が建たないからまた延びて(笑)、今のところ7月予定になっているんですけど、それも怪しいなぁみたいな感じで、どんどん家とともに出版も延びています(笑)」 ●白井さんのその本はお家が建ったころに出版されるんですね?
「どうなのか私も分からないんですけど(笑)、書くなかで突き詰めていくと家って大変なことなんだなって思いますね。あと、人間が生きていくために、大地に杭を打って、周りに木をもらいながら生きていかざるを得ないんだという。
●自然とか環境にハマっていくほど、家をひとつ建てるにも気軽にできなくなるんですよね。 「気軽じゃなくなりましたね。だから、木っていうのは生きていたら寿命で死んじゃうんだけど、ちゃんとケアして建物とかに使ってあげれば1000年、2000年とかもつわけじゃないですか。霊気すら感じるっていうか、恐ろしいし、物凄く木は偉大で、それを育てている地球はすごいなぁって思いましたね。森を買ったからなのか、余計身近に木というものを感じられるようになったので、それだけでよかったなぁって思いますね」 究極のグルメとは?●白井さんはアフリカに行かれたり、国内も仕事の関係であちこちに行ってらっしゃるじゃないですか。印象に残っていること、場所を教えて下さい。
「今の私を語るには、アフリカを抜きにしては語れないくらいの場所になってしまったんですけど(笑)、2本目の野生のマーガレットという感じで、『世界ウルルン滞在記』というテレビ番組でアフリカのセネガルに行ったんです。そちらでジャンベ(ジェンベ)という、1本の木を切り抜いて作られた音色のいい太鼓と出会ったんです。
●18mというと5、6階建てのビルくらいですか? 「そうですね。私たちの生活のつけがそこにあって、ちょっと前まで海も黒かったらしいんですよ。というのは、ダイオキシンが出ていたらしいんです。なので、そこに鉄板を引いてダイオキシンを出なくしたら、3、4年で海の生き物が戻ってきたらしいんです。それまでは、海の臭いがペンキの臭いみたいだったと聞きました。そんなものを私たちは作っていたんですよ」 ●そして、今なお使っているんですよね。 「この方向へ進むのを止められないとしたら、減らすしかないと思うんですよ。私、究極のグルメって呼んでいるんですけど(笑)、海はキレイにしたい。私、海のゴミはどこに落ちていてもすぐに拾いたくなっちゃうんですよ。なぜかというと、海はキレイなほうが気持ちいいですよね。ゴミが浮いている海なんか見たくないし、気分が悪いですよね。自分が気分がいいのが好きだから海のゴミも拾いたいし、キレイな海で育ったお魚を食べたい。それが一番おいしそうじゃないですか。だから究極のグルメって言っているんですけどね(笑)。だからやりたいと思うんです」 重曹がオススメ●白井さんは屋久島にも行かれているそうですが、あそこは世界全てがあんな環境だったらいいのにと思うような素晴らしい場所ですよね。
「私のDNAが教えてくれているんだと思うんだけど、歌を歌うこととかゴハン食べることとか、絶対青空の下が一番だと思っているんですよ。天と通じるというか、青空があるから歌いたくなるし、おいしいものが実になっているから取って食べたくなるしっていう、とにかく空の下でってすごく思うんですね。
●私たちは地球という星のほんの一部で生活しているわけですから、そこからキレイにする努力をしないといけませんよね。 「そうですね。ほんの小さなものが地球をダメにしてしまう力を持ってしまったということが、ある種冒涜ですよね。地球が46億年という長い年月を生きているおじいちゃんだとしたら、申し訳ないって私はすごく思います」 ●突き詰めていくと人間は生きていけなくなってしまうので、悪い方向にばかり考えていられないと思うんです。だから、それぞれが自分にできる範囲のちょっとしたことから始めればいいと思うんですが、白井さんから「こういうことに気を付ければいいんじゃない?」ということがあれば教えていただけますか? 「私が最近色々な方に言っているのが、重曹を使って下さいということなんです。私、ずっと花粉症に悩んでいて、お薬飲んでもなにしても治らなかったので、何か原因があるに違いないと思って、漢方薬に変えてみたりして自然に少しでも近づけようと思ったのも、地球を考えるキッカケにもなったんですけど、窓ガラスを拭くのも、ケミカルなものでやると、それを吸っているわけだから、よくないのかなぁ、アレルギーになるのかなぁと思って、調べている間に行き着いたのが重曹だったんですよ」 ●重曹ってお料理とかにも使う、いわゆるベーキングソーダですよね? 「はい、そうです。ふくらし粉の作用があるので、ガラスでも汚れを浮きあがらせて拭き取りやすくしてくれたりとか、漂白剤の役目にもなるので、すごくいいんです。私、重曹に関する本の推薦文を書いてるんですよ。10万部くらい売れているらしいんですけどね」 ●『魔法の粉 ベーキングソーダ335の使い方』という本ですね。 「はい。重曹を使ってもらうと川の水が中和されて、海に行っても科学的な石鹸ほどは害がないということなんです。ただ、科学的なものも今さら全部はやめられないと思いますので、半分ずつくらいにしたりとか、洗濯にもちょっと混ぜたりすると漂白にもなるので、使っていただきたいですね」 ●一石二鳥なんですね。 「そうですね。洗顔石鹸に、小さじ半分くらいの重曹を混ぜて顔を洗ってもスクラブみたいになるんですよ」 ●あ、そうなんですか。じゃ、早速私も試してみたいと思います。 「ええ、やってみてください」 ●ちょっとしたことではあるんですけど、みなさんも自分達のために試してみて下さい。 「そうです。おいしいお魚を食べるために(笑)」 ●(笑)。今後もお話をうかがったりできればいいなと思います。 「そうですね。お家ができたあかつきには、遊びに来て下さい」 ●そのときはよろしくお願いします。今日はどうもありがとうございました。 |
■シンガー・ソングライター「白井貴子」さん■bayfm出演番組:
・『YAMAMAN presents MUSIC SALAD FROM U-kari STUDIO』
・『ビートルズから始まる』 ■「白井貴子」さんオススメの本:
・『あすを植える~地球にいのちの森を』
・『こんな日には苗木を植えよう』
・『魔法の粉 ベーキングソーダ(重曹)335の使い方』
白井貴子さんのHP:http://www.takako-shirai.jp/ |
オープニング・テーマ曲
「ACOUSTIC HIGHWAY / CRAIG CHAQUICO」
M1. CITIZEN OF THE PLANET / SIMON & GARFUNKEL
M2. 野生のマーガレット / 白井貴子
M3. 美しい地球 / 白井貴子
ザ・フリントストーン・インフォメーション・テーマ曲
「THE CARRIAGE ROAD / JIM CHAPPELL」
油井昌由樹アウトドアライフ・コラム・テーマ曲
「FLASHES / RY COODER」
M4. IN MY LIFE / CROSBY, STILLS & NASH
M5. PARAISO / SMOKEY MOUNTAIN
M6. 愛のために / 白井貴子
エンディング・テーマ曲
「THE WHALE / ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA」
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