今週のベイエフエム/NEC presents ザ・フリントストーンのゲストは、清水国明さんです。
芸能界きってのアウトドアズ・マン「清水国明」さんは、富士山麓・河口湖で自然暮らし体験村「森と湖の楽園」を運営、ご自身も楽園の森の中に暮らしてらっしゃいます。そんな清水さんの、毎年4月に行なっている定点観測! 今回で18回目を迎えました。前回の出演以降、どんなことをされていたのか、そして、今の清水さんがどんなことに夢中になっているのか、色々お話をうかがいます。
●今週のゲストは、芸能界きってのアウトドアズ・マン、清水国明さんです。お久しぶりです!
「お久しぶりです。どのぐらいぶりですか?」
●清水さんには、定点観測として、毎年出演してもらっているので、1年ぶりです。
「1年ぶりですか! 大きくなったねぇ。」
●(笑)。ちなみに、この定点観測なんですが、18回目になります。
「すごいねー。あのとき子供を作っていたら、18歳ですからね。」
●そうですよね! もう立派な大人ですよね! 清水さんは毎年新しいことにチャレンジしているイメージがあるんですが、また新しいことをしているらしいですね?
「家庭の揉め事も毎年ありますが、色々やりましたね(笑)。去年の4月ってどんなことを話していましたか?」
●去年の4月は河口湖の無人島で防災プログラムに特化したキャンプをやっているということをうかがいました。
「私が大学の客員教授ということで、“自然災害を生き抜く力”というテーマでサバイバル講座をやっているんですね。無人島などで大学生に教えつつ、一般の方に対しても防災訓練をしてもらっていました。夏休みになると集中合宿ということで、110人ぐらいの生徒と一緒に富士山の頂上まで行くということをしたんですね。頂上で出席を取るようにしていたんですが、2人ほど体調不良でリタイアしましたが、他は全員日の出前に登って、『先生登りました! 今どこですかー!?』っていうメールが来たんですね。でも、僕は9合目でダウンしてましたね(笑)。そのときに、無線で『お前たちは素人だから分からないと思うけど、9合目から見る朝日が一番キレイなんだぞ。先生は一度頂上まで行っているから分かるんだ』って嘘ついたりしてました(笑)」
●(笑)。無人島でも訓練をされていたんですよね?
「無人島で4泊5日の訓練をして、最後は富士山登山をすれば単位取得という講座をやりました。彼らは、“プロ・ボランティア”という、これから起きるかもしれない災害のときに、彼らが中心となって、避難所の運営などをしてもらうための資格を取るために頑張ってもらっています。“知っている”と“できる”というのは別なんですよ。例えば、火を起こすことになったとき、たとえやり方は知っていても、実際にやってみたら、できないっていうことが多いんですよね。
実際、今回の合宿でも火起こしを自分でやってもらったんですが、なかなか自分で火起こしができないんですよね。そのときは『マッチを3本だけ渡すので、これで火を起こしてください』っていうことでやらしてみたんですが、大抵は火をつけることはできても、燃えるものだけ燃えて、そこから大きな火にすることができずに、3本を使い切る人たちばかりでしたね。」
●確かに、今、火を起こしてみろと言われても、私にはできないですね。
「焚き火をしようとしても、どういう手順でやればいいのか分からないんですよね。隙間をたくさん作っちゃって、次の木に燃え移らないんですよ。そんなことがあったので、3本使い切ったら、4本目から1本1000円で販売したりしていたんですけどね(笑)。そういうことをしながら、河口湖でやってますね。」
●ちなみに、どういう風にすれば、3本のマッチでしっかりとした火を起こせるようになるんですか?
「うちの基本ルールとしては“教えない”ようにしています。教わればすぐできると思いますが、そこを自分で考えながら苦労しつつ、自分で調べたりすることで学ぶことになると思うんですよ。そうやって苦労することで、できたときに最高の喜びがあるので、絶対に教えないようにしています。
火の起こし方は千差万別なので、簡単なヒントだけ話しておくと、“ティピー”というテントのようなものがあるんですけど、あれは三角錐のような形をしているんですね。そういう形に木を集めて、火をつけるんですが、付けたらすぐ体を避けると、風が入ってくるので、それで大きくなっていくんですよ。時々、この手本を見せるときがあるんですが、失敗は許されないから、マッチの先に付いている、火がつく部分だけを木の中に入れておいて、火をつけるようにしてるんですよ。そうなると火がすぐ大きくなるので、『先生すごい!』って言われるんですよ(笑)。これは裏技でございます(笑)。こういうのはズルですが、基本としては風や細い木から順番に形を作っていくのと、木と木の間に隙間を作らないということですね。」
※続いて、去年開校した“河口湖国明塾”についてうかがいました。
「これは、松下政経塾とかあるじゃないですか。それのパロディですね(笑)。誰かが中心にいないと、人って集まらないじゃないですか。そういう役割をやれればいいなと思って、始めました。他にも京都や四国、静岡にも国明塾があったりするんですが、そこで出会った人たちから色々なことを学びましたね。」
●どんな方と出会ったんですか?
「例えば、“高齢者の方たちが暮らせる場所を作りたい”と思って、お年寄り集まっているところに何回か行ったことがあるんですが、時々、国太郎という5歳になった息子を連れていったことがあったんですね。すると、あいつが机の下に行ったりして暴れまわったんですよ。そういうときに、『うちの息子がすみません』って謝ったりしたんですけど、高齢者の方にとって、その国太郎のやかましい声が一番好評だったんですよね(笑)。
そういう小さい子供の声が響いているところに高齢者がいると、すごく安らぐみたいなんですね。僕も含めて年を取ってくると、“小さい子供の声が飛び交うところで暮らしたい”と思うようになるんですね。子供たちに何かを伝えつつ、年を取っていくのが、一番いい老後の過ごし方かなと思いましたね。」
●そういった想いから、今月発表されたばかりの“LIKE!国際ふれあい村”が発足するんですね!?
「そうです! これは長年温めてきた構想なんですが、“幼老園”みたいな、保育園・幼稚園・小学校がありつつ、そこに通う子供たちの世話をするために高齢者が集まってきて、子供たちに野遊びや木登りを教えたりできるような環境が理想だなと思って、そういうところを作ることになったんですね。今では、保育園・幼稚園・小学校ができましたね。」
●その保育園・幼稚園・小学校は、どのようはスタイルで教育されるんですか?
「フィンランドの教育方法で、テストはしないし、教えないようにしています。僕が森と湖の楽園などでやってきた“教えない”というスタンスは、偶然にもフィンランドの教育方針と一緒なんだそうです。だから、フィンランドと同じように、“自ら学ぶ”ということを重視しています。日本の教育でよくあることなんですが、指導者の勝ちパターンっていうのがあって、それをコピーさせようとするんですが、それがうまくいかないときに、体罰が行なわれるんですよね。でも、本当は指導者が『これをやれ!』っていうものってないはずなんですよ。
そういう意味では、僕たちがやろうとしているポリシーは“自ら学ぶ”ということで、そういう考え方がこれからの教育の柱になると思うんですね。年を取っても、誰かに世話してもらうんじゃなく、自分でやることが大事なんですよ。そういう風に自主性を重んじて、余計なおせっかいはしないというのが、僕たちの教育の基本ですね。」
※清水さんが河口湖で進めている“LIKE!国際ふれあい村”は、趣味を活かせる工夫もされています。
「ずっと“ホビレッジ”という構想があったんですよ。これは“ホビー”と“ビレッジ”を掛け合わせた言葉なんだけど、ずっと“趣味の村”を作りたかったんですよね。趣味三昧な、好きなことだけを思いっきりやって、実益に変えるということをしたいんですよね。お花とかお茶とか習っていると、お師匠さんになったら、月謝がいただけるようになるじゃないですか。そうなることが究極だとすると、お茶碗作るとか絵を描くとか、そういったことを極めることで生活できるようになれるといいじゃないですか。
じゃあ、そういう状態になるにはどうすればいいかというと、一人で作っていても、なかなか売れないんですよね。でも、陶芸家も画家もみんな一緒になって作って商売していくと、売れるようになれるんですよ。そういうことで、高齢者の方も一緒になって、それぞれの技を提供できるような場所にしていこうと思っているんですね。
今、日本の人口の4割ぐらいが65歳以上で、みんなどこで暮らしていって、どういう風に年を取って死んでいけばいいのか探し求めているので、そこで僕らが健康長寿で、じいさんばあさんが三角関係で走り回るような村を作れば、みんな見にくると思いますよ(笑)」
●(笑)。あと、そこでは畑仕事などもできたりするんですよね?
「そうですね。これは聞いた話なんですが、今では“六次産業”というものがあるんですよ。これは、一次産業も二次産業も三次産業も混在していて、そこだけで経済ができてしまう時代なんですよ。つまり、野菜を作って、それを調理して、それを宣伝したり提供したりするのを、一つのエリアで完結するようなことなんですよね。なので、そこで暮らす人は、消費者としてお金を使用する立場ではなくて、生産者としてそこに存在するんですよね。これが一番安心な老後の過ごし方だと思います。
家賃などでお金がずっと出ていくばかりの生活って、どんなお金持ちの人でも不安になってしまうんですよね。ところが、ほんの少しでもいいからお金が入ってくる生活をする、しかも働くことができて、働くことで世の中と繋がることができているというのは、精神衛生的に見てもいいんですよね。」
●色々な意味で巡っているような村を実現させたいということですね。
「経済的にも回していきたいと思っているし、農業でも雨水を利用したり、動物の糞を肥料として利用したりする“パーマカルチャー”っていうものがあるじゃないですか。そういうことで、農業もやりつつ、そこに住んでいる人たちが助け合って、助けてもらったときには料金を払うといった“循環型社会”が成り立つような村にしたいなと思っています。
みんな、口ではそういうことを言っているし、理論的にもあるんですが、誰も実践していなかったんですよね。なので、ここでやってしまおうと思っています。これを完璧な形で世に出すことができたら、『このケースを日本全国に広げればいいんじゃないか。これを成功させた清水国明を総理大臣にすればいいじゃないか!』ということになりますよね(笑)」
●確かに、そういう声が上がってくるかもしれないですよね!(笑)
「まぁ、その村の長ではいたいと思っています。そんな考え方に賛同してくれた方たちが集まってくれたら、理想的な村ができるんじゃないかと思っています。」
●近々、もう一つビッグイベントがあるんですよね!?
「第2子が生まれます。というのは嘘ですけどね(笑)」
●思わず、おめでとうございますって言いそうになりました(笑)。
「それはないです(笑)。うちの奥さんが、今ダンスに夢中で、ダンススタジオを始めちゃったんですよ。やがて、奥さんに食べさせてもらおうと思っているんですが、その前にね、ご存知ないかもしれませんが、僕は昔、歌を歌ってたんですよ。」
●聞いたことありますよ!
「CHAGE and ASKAねって違いますよ!(笑) あのねのねですね。あのねのねが40周年になったので、それを記念したライブをやります。」
●6月4日(火)に行なわれますね。
「会場は、渋谷にある“Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE”です。チケットはまだあると思います。『発売と同時にチケットは売り切れる!』と、色々なメディアで言ってきたんですが、熱心なファンが発売から4日ぐらい経ってから買いに行ったそうなんですね。『もうないかもしれない!』と思って、チケットを購入したら、A-2番だったそうです(笑)」
●割と前の方ですね(笑)。
「前も前ですよ(笑)。ほとんど売れてなかったんですよね(笑)」
●ということなので、まだ前の方で見れるチャンスがあるかもしれませんので、是非ともゲットしていただきたいですね。
「言っておきますが、最初で最後ですからね。まぁ、これは毎回同じこと言ってますけど(笑)」
●閉店セールみたいな感じですね(笑)。それでも、きっとあの名曲が聴けたり、スペシャルゲストがいたりと、色々なことを予定しているんじゃないですか?
「今アリスが全国ツアーをやってますが、あのねのねもなめたらいけませんよ! 赤とんぼの唄でしょ? 赤とんぼの唄ですよね。魚屋のおっさんの唄とかもありますね。以上でございます(笑)。ただ、最近、鈴木福くんっていう子役の子が、“ネコ・ニャンニャンニャン”をカヴァーしているということを聞いているので、時代が一巡したんじゃないかと思っているんですよね。」
●どうやら、スペシャルゲストが来るということをうかがっているんですが、どうなんですか?
「これも、いつもそういう風に言って、チケットを売ろうとしているんですけどね(笑)。つい先日、“Martin D-45”という名器中の名器があるんですが、これをログハウスのロフトの隅っこで見つけたんですけど、出してみたらカビくさいんですよね(笑)。弦も真っ赤になってたんですよ。そこで、ギターの修理をしてくれるところに出したら『なんてことしてるんですか! 曲がってるじゃないですか!』って言われちゃいました。それで、なんとか直して、6月4日のライブには間に合わせてくれるということなので、そのギターを駆使して、カビくさい歌を歌おうと思います(笑)」
(この他の清水国明さんのインタビューもご覧下さい)
私が国明さんに定点観測でお会いするのは今年で4回目なんですが、毎年本当に色々な事に挑戦されているイメージです。特に、今回うかがった“LIKE!国際ふれあい村”は理想の村作りということで、本当に壮大なプロジェクトですが、お話を聞けば聞くほど面白そうで、私も将来こんな村に住んでみたいなと思いました。
今、清水さんが進めている「LIKE!国際ふれあい村」は、森の中に保育園から小学校、各種研修施設や自然体験施設、さらには趣味三昧住宅や健康長寿住宅なども造るというになるそうです。そして、現在「LIKE!国際ふれあい村」では村民と住民を募集しています。村民と住民の違いは、村民はいわゆる会員で、住民は村づくりにもっと主体的に関わることになります。入会金のことなども含め、詳しくは「LIKE!国際ふれあい村」のオフィシャル・サイトをご覧ください。
「あのねのね」の40周年記念ライブが行なわれます。
懐かしい名曲&迷曲のオンパレード! 素晴らしいライブになることうけあい!
ぜひお出かけください。チケットは既にローソンチケットで絶讃発売中!
◎開催:6月4日(火)の午後7時開演
◎会場:Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
◎料金:6,000円(ドリンク代として、別途500円がかかります)
◎お問い合わせ:アワーライフ
◎TEL:03-5711-2261