2013年7月13日

海洋研究の最前線、JAMSTECを探検!

 今回のベイエフエム/NEC presents ザ・フリントストーンは、海の日直前ということで、日本が世界に誇る、海洋研究開発機構(JAMSTEC)の横須賀・本部・探検リポートをお送りします。独立行政法人・海洋研究開発機構(JAMSTEC)は海洋科学技術の総合的な研究機関で、海を中心に地球システムの解明や海洋資源の調査などを行なっています。大型の調査船“ちきゅう”や有人潜水調査船“しんかい6500”などの船舶を保有し、日本全国に6カ所の事業所がありますが、今回は横須賀にある本部に取材に行ってきました。そのときの模様をお届けします。

 そして今週は、「しんかい6500」の図解入りイラストや写真付きのパンフレットもセットになっている、「しんかい6500」のピンバッチのプレゼントがあります。詳しくはコチラ!

深海を調査するためのものが揃っているJAMSTEC

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●今回は、“独立行政法人・海洋研究開発機構(JAMSTEC)の探検リポート”ということで、神奈川県横須賀市にあるJAMSTECの本部にやってきました。そして今回、このJAMSTECの本部を案内してくださるのは、報道担当の長谷部喜八さんです。よろしくお願いします。

長谷部さん「よろしくお願いします!」

●今回初めて入ったんですが、この広さに驚きました!

長谷部さん「ここから研究航海に出ないといけないので、ここに船を停泊させるために、直線距離にして200メートルぐらいある広さになっています。大体66,000平米ありまして、ビルは、実験をする棟や研究をする棟など、全部で約10棟あります。そして、グラウンドなど、リラックスできるようなところもあります。」

●様々な施設があるんですね。

長谷部さん「そうですね。船や研究航海に持っていくしんかい6500や無人探査機などを整備したり、新しいものを試験したりするためのものが揃っているということですね。」

●そして今回、この中を案内してくださるんですよね?

長谷部さん「是非楽しんでいただければと思います。なかなかお目にかかれないところを案内したいと思います!」

●よろしくお願いします!

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今回、JAMSTECの中を案内してくださった報道担当の長谷部喜八さん

※まず最初に、“海洋科学技術館”に移動しました

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●私たちは、本館の隣にある“海洋科学技術館”に移動してきました。この“海洋科学技術館”は、どういった施設なのですか?

長谷部さん「ここは、JAMSTECがどういう研究活動をしているか、どういった船があるのか、調査するためにどういった道具があるのか、そういったものを一堂に展示して、来ていただいた方に知ってもらうための施設になっています。」

●たくさんの模型やドリルのようなものがありますね。

長谷部さん「JAMSTECには調査船が8隻あるんですが、その模型と、実際に調査で使用した部位や道具を展示したり、研究活動で得たものの模型などを展示しています。」

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海洋科学技術館に展示してあった地球深部探査船「ちきゅう」。
世界最高の掘削能力(海底下7,000メートル)を持つ。
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地震・津波の観測システムDO NETのシミュレーション用ディスプレイ。
地震波が伝わる様子を見られる。
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※この海洋科学技術館には普段、有人調査船“しんかい6500”の実物大模型が展示されていて、見学者の方が実際に球体のコックピットに搭乗体験できるようになっていますが、今回は国立科学博物館で開催中の特別展「深海~挑戦の歩みと驚異の生きものたち~」(10月6日まで開催)に貸し出し中ということで体験はできませんでした。続いて、そんな“しんかい6500”のパイロットを今年の春まで務めてらした吉梅剛さんにお話をうかがいことが出来ました。

●吉梅さんは、今年の春まで“しんかい6500”に乗っていたということですが、今まで何回ぐらい乗ったことがあるんですか?

吉梅さん「私は“しんかい2000”と“しんかい6500”の両方でパイロットをやっていたので、両方合わせて300回以上潜行しています。」

●1回の潜行時間はどのぐらいなんですか?

吉梅さん「しんかい6500は、朝潜り始めて夕方上がってくるという流れになっていますので、時間にして8時間ですね。ハッチを開けて中に入ってから、上がってきてハッチを開けるまでの時間も含めると9時間になります。」

●しんかい6500の特徴はどういったところになりますか?

吉梅さん「一番の特徴は、6500メートルまで潜れるというところなんですが、その他にも昨年度、推進装置の換装を行なったので、より機敏に動けるようになりました。」

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●私たちは今、しんかい6500の模型の前でお話をうかがっているんですが、この模型が10分の1の大きさですよね。この模型は私が両手を広げたものより少し小さいぐらいなので、この10倍と考えると相当大きいと思いますが、それでも機敏に動けるんですね。

吉梅さん「船体の全長は9.7メートルなんですが、過去になかった場所に推進装置を取り付けることによって、より小回りが利くようになったんですね。“機敏に動ける”というのは“すぐに止まれる”ということに繋がります。ということは、スピードを出していたとしてもすぐ止まれるので、それによって、それまでと比較すると、8時間のうち5分間を短縮することができたんですね。8時間とはいえ、6500メートルまで潜るのに2時間かかりますので、海底にいられる時間って3~4時間ぐらいなんですね。そのうちの5分間が延びたというのは、すごく大きなことなんです。」

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しんかい6500の元パイロット、吉梅剛さん。
潜航回数300回を超えるベテラン!

●吉梅さんが潜っていて、印象的だった景色や出来事ってありますか?

吉梅さん「東太平洋海膨というチリの沖合から太平洋プレートが発生して、日本海溝に沈み込むんですが、その発生源に近いところで潜行を行なっていたときのことなんですが、潜水船が海底に着艇しようとしたときに、“ユノハナガニ”というカニが産卵しているところを発見して、作業を忘れて見とれていたということがありました。」

●どんな風に産卵していたんですか?

吉梅さん「カニが高い岩の上に登って、そこで腹足を動かして、卵を海の中に撒き散らしているような感じでした。」

●そういった産卵の瞬間って、なかなか見られないものなんですよね?

吉梅さん「そうですね。恐らく見たのは、日本の有人潜水船に乗っているチームとしては初めてですね。」

●吉梅さんにとって、“深海”とは、どんなところですか?

吉梅さん「私にとって“深海”は“未知なる世界”ですね。6,500メートルまで潜っているとはいえ、地球全体から見れば、バスケットボールを針で突っついているようなエリアしか調査ができません。なので、分からないところや見ていないところがたくさんありますので、深海は未知なる世界だと思います。」

長澤、深海生物に初対面!

●さて、今回は特別に飼育している深海生物を見せていただけるということで、JAMSTECの研究者・土田真二さんの研究室にお邪魔したいと思います。よろしくお願いします。

土田さん「よろしくお願いします。ちょっと寒いところですが、中に早速入ってみましょう。」

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水産学博士の土田真二さん。ユノハナガ二ほか
深海生物の興味深い話をしてくださいました。

※土田さんの研究室に入っていきます。

●扉が頑丈にできてますね。この扉を開けると・・・。うあっ! すごく寒いですね!

土田さん「この部屋は今4度で管理しています。深海なので、気温は低く設定しています。」

●実はこの研究室に入る前に「寒いので上着を着てください」と言われたんですが、「夏だから大丈夫かな」と思っていたら、実際に入ってみると、すごく寒いですね!

土田さん「夏の方が温度差があるので、寒いですね。」

●真ん中が通路になっていて、左右にたくさんの水槽が並んでいるんですが、いくつぐらいあるんですか?

土田さん「この部屋には20個ぐらいですね。」

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●熱帯魚屋さんにあるような水槽ですね。

土田さん「そうですね。それよりもう少し大きめのものもあります。」

●その水槽の中に、色々な深海生物がいるんですが、今私の手前の水槽の中にいるのは、カニみたいなんですが、興味深い色をしていますね。

土田さん「これは“ユノハナガニ”という、全身が白くて甲羅が丸いカニです。一番の特徴は“目が退化している”んですね。エビやカニの目って、眼柄があって、その先に複眼があるんですが、このユノハナガニを目の部分をよく見てもらうと、動いているところがあるかと思いますが、それは目じゃなくて触角なんですね。」

●確かに、本来、目があるところに小さくて細い触角のようなものがあるんですが、これは目じゃないんですね。

土田さん「一つ、手に取って見てみますか?」

●いいんですか!? 結構元気ですね。これ、ハサミで噛まれたりしませんか?

土田さん「噛まれますよ。でもそれほど痛くありませんよ。」

●このカニがエサを探すときって、どうやって探すんですか?

土田さん「基本的には“匂い”で探しますね。体中に生えている毛でその匂いを感知します。なので、エサをやるときも、足に触れさせて匂いを感知させます。」

※ここで、ユノハナガニを手の平に乗せてもらいました。

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●甲殻類なので、硬いですね。足が手の上に乗っているんですが、動いているので、くすぐったいです(笑)。こうやってみると、可愛いですね!

※ちなみに、現在飼育しているユノハナガニは、日光海山の水深500メートルの場所から採取した個体だそうです。水産学博士でもいらっしゃる土田さんいわく、「このユノハナガニは、比較的飼育しやすい深海生物で、産卵に適した水温を突き止め、孵化に成功したことがある」そうです。続いて、土田さんがユノハナガニの標本を手に、とても興味深い話をしてくださいました。

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土田さん「これは、脱皮した皮なんですね。持ってみるとすごく軽いのが分かると思いますよ。」

●確かに軽いですね。こんなにキレイに脱皮するんですね。

土田さん「セミの幼虫が脱皮するように、後ろに脱皮するんですね。」

●そのままの形で脱皮するんですね。ここから徐々に大きくなっていくんですね。

土田さん「ずっと飼っていると、脱皮する時期が分かるんですよね。それはなぜかというと、エサを食べなくなるんですよ。あるときからエサを食べなくなって、『調子悪いのかな? 病気で死んでしまうのかな?』って思っていると、そこから2、3ヵ月後に脱皮するんですね。なぜエサを食べなくなるかというと、ユノハナガニの脱皮は皮以外に、胃の内壁やエラも脱皮するんですね。なので、胃の中に食べ物があると、それが引っかかって脱皮できなくなってしまうので、完全に消化するために絶食期間があると思うんですね。
 今、この殻は固いんですが、脱皮した直後はすごく柔らかいんですよ。なので、カニにとっては危険な時期で、他の生き物に食べられてしまうんですね。我々人間界でも“ソフトシェルクラブ”といって、脱皮したてのカニをフライにして食べたりするところがあるじゃないですか。なので、他の生き物にとって、いいエサになってしまうんですよ。その危険な時期をいかに過ごすのかというのは、こういった生物の大きな課題の一つなんですね。そこで、このカニのメスは、脱皮しそうになると、フェロモンを出して、オスに守ってもらおうとして、脱皮が終わってからしばらくの間まで、オスに守ってもらうんですよ。なぜオスはメスを守ろうとするかというと、その短い間だけ、そのメスと交尾できるんですね。なので、オスは子孫を残すためにそういうメスを見つけると、メスを守って、脱皮した直後に交尾して子孫を残すということなんですね。

 この水槽にもオスとメスがいるんですが、こういうカニなので、共食いが多かったりするんですね。先ほど話したとおり、メスが脱皮するときはオスがいるので大丈夫なんですが、オスが脱皮するときはどうするのか気になりますよね? オスが脱皮するときは、よく気をつけてあげないと、この前守ってあげたメスがそのオスを食べてしまうんですよ。なので、オスが脱皮しそうになると、隔離したりして、メスから守ってあげるんですね。そうしないと、メスに食べられてしまうんですよね(笑)。そういう生態を持っているということも、飼育して分かったことなんですよね。」

探査機を送り出すときは、子供を旅立たせるのと同じ気持ち

●長谷部さん、私たちは今どこにいるのでしょうか?

長谷部さん「ここは、しんかい6500の整備場です。ここで解体したり直したりしていて、車でいうと、車検場みたいなところですね。」

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●今は、オレンジと白のツートンカラーの潜水艇がありますね。

長谷部さん「これは“うらしま”という探査機なんですが、これについては、運行管理をやっている南部喜信に聞いてください。」

●というわけで、ここからは、探査機・うらしまの運行管理をされている南部喜信さんにお話をうかがっていきたいと思います。よろしくお願いします。

南部さん「よろしくお願いします。」

●この“うらしま”という船は、どんな船なんですか?

南部さん「“うらしま”は、全てコンピューター制御で動く船です。なので、母船からこの船を海に沈めたら、あとは一人で探査を行なう船になります。」

●かなり大きいですね!

南部さん「全長10メートルで、幅が1.3メートル、高さが1.5メートルあって、空中重量は7トンあります。」

●マッコウクジラのような形をした、すごく大きいものを母船から操作が可能なんですね。

南部さん「そうですね。こういった“深海巡航探査機”は、基本的に母船からケーブルのようなものが繋がっているわけではなく、音波を利用して通信しています。」

●音波を利用するって、どういう風にしているんですか?

南部さん「母船に音を出すスピーカーがついていて、そこから『航行を停止しなさい』といった命令を出すんですね。そこで、うらしまはその命令を受信して止まります。」

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深海巡航探査機「うらしま」の運航管理を担当されている南部喜信さん。

●このうらしまで、どんな調査をしてきたんですか?

南部さん「うらしまにはカメラといったものが付いてなくて、主に海底がどういった状態になっているのかを調べるセンサーを持っています。そのセンサーは“サイドスキャンソーナー”というんですが、船体の左舷・右舷の両サイドについています。そこから音を出して、返ってきた音を拾って、その信号を処理して、海底がどういう状態になっているのかを絵にします。」

●これはどのぐらいの深さまで潜れる探査機なんですか?

南部さん「最大で3,500メートルまで潜れますね。」

●母船との距離は、どのぐらいまで大丈夫なんですか?

南部さん「うらしまが潜っている真上を追いかける形で母船は付いていきますので、潜っている深度ぐらいですね。」

●この探査機が探査した中で、一番大きな成果はどういったものがありますか?

南部さん「先ほどお話したサイドスキャンソーナーを使って、海底から熱水が出ているところを見つけたりするんですが、沖縄県の北伊平屋熱水活動域というところで、熱水の噴出孔を発見することができました。」

●噴出孔が発見できれば、そこにはたくさんの生き物がいるわけですからね!

南部さん「それに、海底下には何かしらの特異な場所があるということですからね。もしかしたら、エネルギー源がある可能性がありますね。」

●最後に、このうらしまを母船から海底に入れていくとき、南部さんはどんな気持ちで送り出しているんですか?

南部さん「整備など色々なことをやって、我々にとって、子供みたいなものなので、子供を旅立たせるような感じで、『無事にいい成果を残してきてくれ』と思って、送りだします。そして、無事に帰ってきたら『ありがとう』という気持ちと、『無事でよかった』という安心感がありますね。」

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無人探査機「かいこう7000II」。技術の粋を集めたハイテクロボ!?

JAMSTECを通じて、深海を身近に感じてほしい

●続いて私たちは“高圧実験水槽棟”というところにやってきました。今、目の前に実験装置がありますよね? これは何ですか?

長谷部さん「これは、水深1,000メートルの深海の圧力を、手動のポンプを使って、見てもらうための装置です。」

●これで、深海の圧力が目で見て分かるんですね!

長谷部さん「圧力の意味を分かっていただこうということで、装置の中にカップ麺の容器を入れて、水を入れています。」

●円柱形の中に、水とカップ麺の容器が入っているんですね。これをどうすれば、水圧がかけられるんでしょうか?

長谷部さん「ポンプの取っ手が付いています。長澤さんの力でも押せますので、トライしてみませんか?」

●私でも大丈夫ですか!?

長谷部さん「大丈夫です! 取っ手の傍にメーターがありまして、今はゼロなんですが、数字が一つ上がる度に水深が100メートル上がります。なので、2なら200メートルとなります。押しながら、中に入ったカップ麺の容器を見てください。最初は軽いですけど、段々重くなっていきます。」

※ここで、水圧実験に挑戦してみました。

●ポンプを押すのに集中しすぎて、中を見るのを忘れてしまっていましたが、カップ麺の容器が一気に小さくなりましたね!

長谷部さん「まだ水深10~20メートルぐらいですが、容器が小さくなりましたし、泡も出てきましたね。」

●そうですね! もう少し押してみますね。おーっ! 1回だけ押しただけなんですが、容器の縁が内側に入って、小さくなりました! すごいですね!

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高圧実験水槽棟で1000メートルの水圧を目で見る実験にチャレンジ!
水で満たされた特殊なケースの中にポンプで圧力をかけると
みるみるうちにカップ麺のカップが小さくなってしまった!

※高圧実験水槽棟を後にし、別室に移動しました。

●今日はJAMSTECの中をご案内いただき、ありがとうございました!

長谷部さん「どういたしまして。楽しんでいただけましたか?」

●本当に楽しかったです! 色々な施設があるんですね!

長谷部さん「そうですね。特に、ここは船に色々なものを乗せるものがあったり、色々な実験をしたりするので、研究者にとってはここで全てのことができないといけないので、それだけの設備が整っているということですね。」

●大きい探査機を見せていただいたり、今回特別に深海生物も見せていただけました!

長谷部さん「あれはスペシャルコースなので、普段は見ることができませんが、触っていただいたので、感触が手に残っているんじゃないですか?」

●今でも忘れられません! 深海生物って、写真などで見たことがあったんですが、実際で見ることがなかったので、「こういった生き物たちが深海で生活しているんだな」と、深海のことをイメージすることができました。

長谷部さん「深海というと、遠い存在のように感じますけど、日本は駿河湾のように、深海まで数十キロで行けてしまったりするので、身近にあるんですよ。それに、キンメダイは私たちも食べていたりしますけど、あれは深海生物なので、意外と身近にいるんですよね。なので、日本は深海を身近に感じている国の一つじゃないかと思いますね。」

●そんな身近な深海をより深く知ってもらうために、一般の方もJAMSTECの施設を見学することができるんですよね?

長谷部さん「そうですね。平日に10人以上の団体様であれば、Webや電話でご予約いただければ、見学ツアーということで、ご案内させていただきます。」

●夏休みの間には、個人でも参加できるツアーがあるんですよね?

長谷部さん「あらかじめ決められた日程に申し込んでいただいて、10人以上集まれば、それを“団体”としてご案内する予定です。詳しくはホームページをご覧ください。」

●夏休みの時期に子供たちが来たら、楽しいですよね!

長谷部さん「そうですね。是非とも家族で来ていただいて、海の面白さを感じていただけると、しんかい6500がどういったルートでどういった出来事があって、それを見つけてきたのかを分かっていただけると思いますし、それをキッカケに海への関心を高めていただけたらと思います。」

YUKI'S MONOLOGUE ~ゆきちゃんのひと言~

 今回、JAMSTECの色々な施設を見学させていただきましたが、本当にどこも驚きと感動の連続でした。中でも、特別に触らせてもらったユノハナガニ! カニと言えば赤いイメージですが、色は白。そして、目はなく全身で餌を探す。見た目も生態も私が知っているカニとは全く違い、最初はビックリしました。それでも、実際に触ってみると元気に動き回っていて、地上に生きる生物と同じように力強い生命力を感じました。深海はもちろん私たちが知らない事だらけの未知の世界ではありますが、実は意外と近くにもあって、そこでは地上と同じように生命の営みがあるんですね。ぜひみなさんもこの夏、そんな深海の不思議な世界覗いてみてはいかがでしょうか?

INFORMATION

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施設見学ツアー

 今回、長谷部さんのお話にもありましたが、JAMSTECの施設は見学できます。通常は10名以上の団体が対象となっていますが、夏休み期間中は個人見学ツアーも行なっています。

◎日時:8月2日、9日、16日(いずれも金曜日)の午後2時半から4時半
◎定員:各回30名
◎参加費:無料
◎締め切り:7月25日(木)
◎詳しい情報:JAMSTECのホームページ

プレゼントのお知らせ
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 今回、「しんかい6500」の図解入りイラストや写真付きのパンフレットもセットになっている、「しんかい6500」のピンバッチを5名の方にプレゼントします!
ご希望の方は、住所・氏名・電話番号を書いて、
flint@bayfm.co.jpまでお送りください。番組を聴いての感想なども添えてくださると嬉しいです。締め切りは7月18日(木)。当選発表は発送をもって代えさせていただきます。たくさんのご応募、お待ちしています。
※受付は終了しました。たくさんのご応募ありがとうございました。

今週のオンエア・ソング

オープニング・テーマ曲
「GRACIAS / LARRY CARLTON」

M1. YELLOW SUBMARINE / THE BEATLES

M2. UNDER THE SEA / 映画『リトルマーメイド』より

M3. SEA OF LOVE / HONEYDRIPPERS

M4. OPEN ARMS / JOURNEY

エンディング・テーマ曲
「THE WHALE / ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA」