今週のベイエフエム/NEC presents ザ・フリントストーンのゲストは、高氏貴博さんです。
「毎日パンダ」という大人気ブログで知られる高氏貴博さんは、そのネーミングの通り、上野動物園に毎日通って、パンダの写真を撮り、それをブログで公開されています。また、“毎日パンダ”という写真集も出してらっしゃいます。そんな高氏さんにお話をうかがうなら、上野動物園に行ってパンダを見るしかない! ということで、先日、高氏さんと上野動物園ロケを行なってきました。今日はそのときの模様をお送りします。
●今日のNEC presents ザ・フリントストーンは、上野動物園にやってきました! 私は今、上野動物園の入り口にいるんですが、ここで、毎日パンダの写真を撮っている高氏貴博さんと待ち合わせをしているんですが・・・。あっ! いました! 高氏さんですか!?
「はい、高氏です。」
●初めまして! 今日はよろしくお願いします。
「よろしくお願いします。」
●大きなカメラを持っていますけど、そのカメラで毎日撮影しているんですか?
「はい。これで撮っています。」
●今日は一緒に案内していただけるということで、よろしくお願いします。
「よろしくお願いします。」
●それでは、早速行きましょう!
※高氏さんと長澤は、園内に入りました。
●さぁ、動物園の中に入ってきましたが、入ってすぐ右のところにパンダ舎がありますね!
「動物園に入ってすぐにメインディッシュがくる感じですね。」
●このパンダ舎には、ジャイアントパンダの“リーリー”と“シンシン”の2頭がいるんですよね。何歳ぐらいのパンダなんですか?
「この夏に8歳になりました。」
●パンダの8歳って、人間でいうと何歳ぐらいなんですか?
「パンダの年齢を3倍すると人間の歳になるので、今は24歳ぐらいですね。」
●ちょうどいい歳ですね! そんな“リーリー”と“シンシン”に会いにいきましょう!
※ここで二人は、“リーリー”と“シンシン”に会ってきました。
●さて、パンダ舎で“リーリー”と“シンシン”を見てきました! ちなみに、このパンダ舎は運動場が3つに4つのお部屋があって、リーリーとシンシンは室内の方にいました。お部屋の前でお話をうかがうのは、お客さんもいたのでできませんでしたが、初めてパンダを見させていただきました。すごく可愛くて、愛くるしいですね! シンシンは私たちに大きなお尻と背中を向けて、猫背になりながら座っていたんですけど、あれはどういう状態だったんですか?
「定番のお休みスタイルですね。」
●ということは、寝てたんですね! いつもああいった状態で寝ているんですね。
「机に伏すような感じで寝てます。」
●可愛いですね(笑)。どうしてそういう風に寝るんでしょうか?
「確かにシンシンは不思議な寝方しますよね(笑)」
●(笑)。一方、リーリーは、元気に動き回ってましたね。
「この時間だと、飼育員さんに向かって、『おやつちょうだい!』ってアピールしてますね(笑)」
●(笑)。高氏さんは、彼らの顔を見て「イライラしてるな」とかって分かるんですか?
「顔より仕草ですね。お腹が空いてきてそわそわしてるときもあれば、今のシンシンみたいにお腹が満たされて満足して寝てるときがありますね。」
●そういった仕草で、彼らが思っていることをイメージしているんですね。
「顔はいつも笑ったような顔をしているので、顔だけでは分かりにくいですね。」
●普段は、笹以外でどんなものを食べているんですか?
「とうもろこしやお米、大豆を原料にした“パンダ団子”を食べてますね。笹だけだとタンパク質が摂れないので、栄養として少し与えています。」
●よくニュースなどで、季節のものを与えたり、夏場になると氷を与えたりしているところを見るんですが、時期によっては特別なものを食べたりするんですか?
「そうですね。特に春になると、タケノコのシーズンで、タケノコは柔らかくて美味しいみたいで大好きです。」
●それを食べてる姿って可愛いんでしょうね。
「そうなんですよね! タケノコが出てきたときは、すごく嬉しそうにして、一瞬で食べちゃいますね(笑)」
●場所を少し移動して、お話をゆっくりとうかがっていきたいと思います。高氏さんは、なぜパンダの写真を毎日撮ろうと思ったんですか?
「仕事の合間に動物園にフラっと立ち寄ったのがキッカケでした。そのときにメスのシンシンがデカイお尻を出して寝ていたので、『なんて大胆で可愛い動物なんだ』と一目惚れをしてしまいました。それから毎日通い始めましたね。」
●でも、ハマったとしても、毎日通うって大変じゃないですか?
「そこはパンダ愛でカバーしています!」
●通算でどのぐらい来ているんですか?
「営業日だけで数えると、もうすぐで700日ですね。」
●そうなんですか! 700日というと、もうすぐ2年弱ですね。もう、雨の日も風の日も来ているんですよね?
「そうですね。」
●それだけ毎日通っているということは、お仕事とかどうされているんですか?
「例えば早朝に働いて、出勤途中に動物園に寄って、仕事に戻るといった感じですね。」
●家族の反応はどんな感じですか?
「妻も最初は呆れていたんですが、今となっては『しょうがないね』という感じで応援してくれています。」
●実は、高氏さんは今、爪に可愛いパンダのネイルアートをされていているんですよね。先ほどチラッと話をうかがったら、奥さんにしてもらったんですよね?
「先日、オスのリーリーが誕生日を迎えたので、そのときに記念として描いてもらいました。」
●ということは、奥さんも今ではパンダ好きですか?
「そうですね。土日には一緒に来てパンダ見てますね。」
●夫婦で夫婦のリーリーとシンシンを見ているんですね。いいですね! リーリーとシンシンでの見分け方ってありますか?
「僕も最初の1ヶ月は違いが分からなくて、同じパンダにしか見えなかったんですが、段々と性格や仕草の違いが分かってきました。そうなってくると、何倍も楽しくなってくるんですね。」
●どんな違いがあるんですか?
「オスのリーリーは、オスらしいゴツゴツした体つきをしていて、動きもオスっぽいですね。メスのシンシンは顔が丸くてふわっとした体型で、女子っぽい感じですね。」
●やっぱりオスとメスで違ってくるんですね。
「見ていると結構違いますね。」
●高氏さんはパンダの写真を毎日撮っていて、それをブログに上げていますが、先日それを本にされましたよね。高氏さんのお気に入りの写真ってどれですか?
「全部可愛くて、本を作るとき選べなくて、写真選びが一番時間かかりましたね(笑)。その中で特にお気に入りのものというと、オスのリーリーがガラスに張り付いて、変顔になっちゃってるところですね。」
●ちょっと豚っ鼻になっちゃってる写真ですね(笑)。これはなんでこんなことをしているんですか?
「顔がかゆかったのか、ガラスにこすり付けていたんですよね。」
●パンダってユニークというか、私たちが想像できないような面白くて可愛いことをたくさんしてくれますよね。
「可愛いだけじゃなくて、たまに変な顔をしてみたり、お腹をボリボリかきながら寝転がって、笹をボリボリ食べているといった、すごいおっさんぽい行動をしたりするんですよね。」
●それはまさにおっさんですね(笑)。
「中に人が入っているんじゃないかって、よく言われています(笑)」
●確かに、そんな行動を見ていると、背中のチャックが開いて、中から人が出てきそうですよね(笑)。ちなみに、何で白黒なんですか?
「色々な諸説があるんですが、パンダは元々雪の中で暮らしていたので、保護色なんじゃないかという説が有力ですね。」
●黒があると、雪の中に溶け込まない気がするんですが、どうなんですか?
「そう思うじゃないですか。でも、以前ここで大雪が降ったとき、パンダが運動場で歩いていたんですが、完全に溶け込んでて分からなくなるぐらいだったので、保護色なんだと確信しました。」
●他に、パンダの面白い性質や特徴ってありますか?
「パンダは寝ているイメージが強いんですけど、その中でも寝相が色々あって、先ほどメスのシンシンが見せていたお尻を出して寝ていることがあれば、お腹を出して、油断しきった感じで寝ていることもあるので、すごく面白いですね。」
●寝相はあまりよくないんですね(笑)。
「結構お行儀が悪いですね(笑)」
●高氏さんの写真を見ていると、ご飯の食べ方も結構ワイルドですよね。
「他の野生動物にはないような油断しきった感じがあるんですよね。天敵がいないような環境で生きてきたので、のんびりした生活をしていますね。他の野生動物はお腹を出して寝ることはないですけど、パンダに限っては、ゆったりした生き方をしているので、僕は気にいってます。」
●その姿を見ることで、私たちもゆったりとした気持ちになれますよね。
「そうですね。パンダのゆっくりとした時間を共有できるというのは、すごく魅力ですね。」
●毎日パンダを撮影している高氏さんだからこそ言える“パンダを楽しむコツ”ってありますか?
「パンダを見るのにオススメな時間帯っていうのがあるんですね。まずは開園直後のパンダがエサを一生懸命食べている時間ですね。それと、閉演間際の朝までの分を出されて、エサに囲まれて食べているのを見られる時間がオススメですね。」
●季節はどうですか? 活発な時期ってありますか?
「元々寒いところで生きている動物なので、夏はとても苦手なんです。なので、これから冬になるにつれて、段々活発になってくるので、これからの時期がオススメですね。」
●パンダを見る上で、ルールがあると思いますが、どういったものがありますか?
「パンダはすごく人気なので、常に行列ができているんですね。なので、自分だけ独占してずっと見ようとはせずに、子供が近くにいたら譲るようにしたりしながら観察しています。」
●“「みんなのパンダ」という気持ちを忘れずに”ということですね。ちなみに、いつまで通い続けるんですか?
「これよく聞かれるんですよね。動物園の職員の方にも言っているんですが、『いつまでも』です(笑)」
●(笑)。これだけ長くパンダを見ていると、高氏さんのパンダに対する見方や考え方が変わってくるんじゃないですか?
「最初は『可愛い』だけだったんですが、パンダを見続けるうちに、『パンダは絶滅しかけているすごく貴重な動物で、大切に守らなくちゃいけない』という想いがどんどん深まってきています。」
●こういう風に見ることってすごいことですよね!
「そうですよね! いつも当たり前のように見ていますけど、本当にすごいことだと改めて思います。」
●でも、ちょっと欲が出てしまって、私たちはどうしても「赤ちゃんパンダが見たいな」って思ってしまうんですよね。
「今年は偽妊娠だったので生まれませんでしたが、二人はまだまだ若いので、チャンスはまだあります。長い目で楽しみに待ってます。」
●高氏さんはいつまでも通うので、何年後でも待ってますよね。
「いつまでも待ちます。」
●高氏さんの本を読んで印象的だったのが、「パンダのことが家族のように見るようになった」って書かれてましたよね?
「そうですね。最初は自分のペットみたいな感じだったんですが、段々と想いが深まってきて、自分の家族であったり恋人だったり子供だったりしてきましたね。」
●そうなると、赤ちゃんパンダが生まれたら大変なことになりますよね!
「もう動物園から離れられないですね(笑)」
●じゃあ、毎日パンダじゃなくて、24時間パンダになっちゃいますね(笑)。もし、そういう嬉しいニュースが入ってきたら、またここに来て見てみたいので、そのときはまた案内していただけますか?
「はい、是非お願いします!」
実はロケが終わった後、どうしても写真が撮りたくて、もう一度パンダ達を見にいったんですが、パンダ舎の前でカメラを構えると、オスのリーリーはポーズを決めたり目線をくれたりと、まさにアイドルそのものでした。すっかりパンダの虜になってしまったので、高氏さんのように毎日というのは難しいと思いますが、月1パンダはしたいですね。
飛鳥新社/定価1,100円
表紙の写真がまるで「あ~疲れた」というポーズをとっていて、最高です。掲載されている各写真にはひとこと説明が入っていて、くすっと笑える内容となっています。
平凡社/定価1,100円
初めて撮ったパンダの写真から、日記形式でほぼ1年のパンダの記録が見られます。いずれの写真集も毎日通っているからこそ撮れた傑作ばかりです。
高氏さんの大人気ブログ「毎日パンダ」を是非チェックしてください。最新のパンダの写真が毎日更新されるので、非常に面白いです。
今回ロケをさせていただいた上野動物園では、「パンダの日」にちなみ、上野動物園で「パンダを知ろう!クイズ大会」が開催されます。パンダに関するクイズが出題され、正解者には記念品がもらえるそうです。
◎開催:10月27日(日)の午後1時半~2時半まで
◎定員:先着50名
◎詳しい情報:上野動物園のホームページ