今週のベイエフエム/NEC presents ザ・フリントストーンのゲストは、カサリンチュのタツヒロさんとコウスケさんです。
二人組ユニット・カサリンチュのタツヒロさんとコウスケさんは、生まれ育った奄美大島を拠点に音楽活動を続けています。そんなお二人に、奄美大島の魅力や人々の暮らしなどうかがいます。
●今週のゲストは、奄美大島の二人組ユニット・カサリンチュのタツヒロさんとコウスケさんです。よろしくお願いします。
「よろしくお願いします。」
●早速ですが、自己紹介をお願いします。
タツヒロさん「ギター・ヴォーカルを担当しているタツヒリです!」
コウスケさん「ヒューマン・ビート・ボックスをしているコウスケです!」
●楽しいお二方ですね! これからお話聞くのがワクワクしてきます(笑)。まずうかがいたいのが、ユニット名の“カサリンチュ”には、どんな由来があるんですか?
タツヒロさん「僕たちは鹿児島県の奄美大島出身なんですけど、その奄美大島には笠利町があるんですね。僕たちはそこの出身で、今も住んでいるんですけど、“笠利町の人”ということで、“カサリンチュ”にしました。」
コウスケさん「海人や島人ってあると思いますが、あんな感じです(笑)」
●(笑)。今もお二人は笠利町に住んでいるんですね?
タツヒロさん「はい、住んでます。」
●活動のときだけ東京に来ているという感じなんですね。笠利町って、どんなところなんですか?
コウスケさん「空港から出て広がる景色は、山と海とサトウキビ畑ですね(笑)」
●(笑)。以前、サトウキビ畑が遠くまで広がっていて、青い空や白い雲がある、すごくステキなポストカードを見たことがあったんですね。その風景は、間違いなく笠利町の風景でした!
タツヒロさん「そうですか! 奄美大島でサトウキビ畑が広がっているということは、間違いなく笠利町です。」
●そのポストカードを見て「一度行ってみたいな」と思っていたんですよね。
コウスケさん「今の話だと、みんな山やサトウキビ畑に住んでいるイメージを持たれてしまいそうですが、ちゃんと住宅地もありますよ!(笑) 僕たちが住んでいるところはリバーサイドにシーサイドですよ(笑)」
●(笑)。そんな素晴らしいところに住んでいるカサリンチュの曲を1曲聴いていただこうと思います。
タツヒロさん「はい。今月リリースした新曲を聴いていただこうと思います。この曲は“やりたいことがあるのに、一歩踏み出せない”という人の背中をそっと押してくれるような曲です。」
※ここで、放送では「New World」を聴いていただきました。
●すごく前向きになれる曲ですね!
タツヒロさん「先ほども話しましたけど、やりたいことがあるのに踏み出せないっていうことってあったりするじゃないですか。今、そうやって踏み出せていない人がいたら、その人の背中を押してあげられればと思って作った曲です。」
●お二人の体験も、この曲には反映されているんですか?
タツヒロさん「僕は、この奄美大島でサトウキビから砂糖を作る製糖会社に10年ぐらい勤めていたんですね。でも“音楽に専念したい”という想いから、今年退職したんですよ。先ほど聴いていただいたNew Worldを作っているときと、今後どうしようか悩んでいるときと重なっている時期があったこともあって、自分が作った曲ですけど、自分の背中を押してくれた感じになりましたね。」
●つい最近まで製糖会社で働きつつ、音楽活動もやっていたんですね。サトウキビって、関東で生活をしていると、見る機会がなかなかないんですよね。
タツヒロさん「そうですよね。なかなかないですよね。」
●カットされている状態ではたまに見るんですけど、実際はどんな風に生えていて、どんな風に成長していくのか教えていただけますか?
タツヒロさん「サトウキビと言われて、今みなさんがどのようにイメージされているか分からないですけど・・・。」
コウスケさん「この調子だと、今から2時間ぐらい喋りますよ(笑)」
●コンパクトに説明していただけますか?(笑)
タツヒロさん「分かりやすく説明すると、先ほど“カットされたサトウキビ”とおっしゃいましたよね? あれをそのまま土の中に入れると生えてくるんですよ。そこから他のサトウキビと同じように、細い竹のようなものが伸びていって、サトウキビになります。」
●どのぐらいの高さまでいくんですか?
タツヒロさん「品種によって様々ですが、長いものでは3メートルを越えますね。収穫するときは、それを根元から斧みたいなもので収穫します。他にも色々ありますが、気になる方は自分で調べていただければと思います(笑)」
●(笑)。実際に3メートル近いものを斧のようなもので狩るって、大変な作業じゃないですか?
タツヒロさん「そうですね。今は機械化が進んでいるので、機械が収穫してくれますけど、なにせ奄美大島は台風が直撃しやすいので、被害は多いですね。それでも野菜などの普通の作物に比べると、被害は少ない方ですけどね。そして、間伐も問題となっています。その二つが大きな問題ですね。それにしても、今僕はどういった立場で喋っているのでしょうか? ミュージシャンでしたっけ? サトウキビを語るおっさんでしたっけ?(笑)」
コウスケさん「New Worldからの流れからだよ。ただ単に、タツヒロがサトウキビの話を長くしただけだから(笑)。でも、今でもサトウキビは作ってるよね?」
タツヒロさん「会社は辞めましたけど、奄美大島にある自分の畑でサトウキビは作ってますね。」
●羽ばたこうと決めても、サトウキビは欠かせないんですね!?
タツヒロさん「そうですね。サトウキビを作ることは、自分を形成しているものの一つなので、まだ残していたいという気持ちから、今でもやっています。」
●コウスケさんも、以前は別のお仕事をされていたんですか?
コウスケさん「以前というより、現在も島に帰ったら弁当屋と居酒屋で働いています。」
●もしかしたら、ファンの方とか来ちゃったりしたんじゃないんですか?
コウスケさん「しょっちゅう来ますよ(笑)」
●いいですね! 島って、そこに住んでいる方たちも温かいですし、旅行で行ったらすごく開放的な気持ちになれますよね。
コウスケさん「最高ですよね! 行ったからこそ感じられる、あのなんとも言えない感じをもっと味わってほしいですね。」
●コウスケさんはサーフィンもされるんですよね?
コウスケさん「はい。時間があれば海に行って、波があってもなくても入ってますね。海に入って波待ちをしていると、必ずと言っていいほど、僕の近くに亀が出てくるんですよ。そして、僕に気づいてすぐいなくなってしまう感じなんですよね。中には、人に慣れているものもいて、甲羅を掴めるぐらいボーっとしている亀もいるんですよね。」
タツヒロさん「コウスケが浦島太郎になっちゃうんですか(笑)」
コウスケさん「そうですね(笑)。これからの寒い時期に小高い丘から海を見ると、クジラが潮を吹いたりしますね。あまりの豪快さに驚きますよ! あの生命力あふれる躍動感を見ていると、日々の不安や悩みとかが小さく思えますね(笑)」
●(笑)。それぐらい雄大なのが、奄美大島の自然なんですね。
※お二人が奄美大島で一番好きなところをうかがいました
タツヒロさん「集落が小さいので、コミュニティも小さいじゃないですか。なので、ご近所さんとかが、僕たちが育っていく過程をみんな見ているんですよ。『小さいときよく泣いてて家から逃げ出したりしていた子が、大きくなって音楽を始めて、今度メジャーデビューだってよ!』っていうこともすぐ全体に広まりますよね。そういう風に、一人一人の育っていく過程を知っている人たちが同じ場所で生活をしているので、“大きな家族”みたいな感じのコミュニティがすごくいいなって思いますね。」
コウスケさん「タツヒロと同じ感じですが、“人”ですね。以前、奄美大島で豪雨災害があったんですけど、そのときも『あそこのばあちゃん大丈夫か!?』とか『あそこのおっちゃん出てきてねーぞ!』といった感じで、狭いコミュニティだからこそ、みんなで助け合えたと思うんですね。それが、この島ならではのものじゃないかなって思いますね。」
●そういった二人の想いが音楽の中にたくさん込めているんじゅないですか?
タツヒロさん「そうですね。自然とそういうことを感じながら育っているので、そういうことをメッセージとして歌詞の中に込めたりしていますね。」
コウスケさん「カサリンチュの曲には、島の方言で歌ったものもあるんですけど、それを聴いた人がよく意味が分からなくても、楽しんでもらえればいいなと思いますね。」
●島の方言って、どんな言葉があるんですか?
コウスケさん「今回リリースするアルバムの中に“イントゥマヤ”っていう曲があるんですが、“犬と猫”っていう意味です。よく“犬猿の仲”っていわれるじゃないですか。奄美では『やーとぅわんやー、いんとぅまやじゃわ(あなたと私は犬と猫だわ)』っていうんですね。カサリンチュのタツヒロとコウスケというタイプの違う2人のことをイメージして歌った曲なんですね。」
●その他に、奄美大島に行ったときに役立つ方言ってありますか?
タツヒロさん「簡単なものでいうと、“ありがっさまりょーた(ありがとうございました)”があります。何かの拍子にこれを言うと、方言を知っていると思ってくれて、話は弾むと思います。」
コウスケさん「あと、挨拶の“うがみんしょーらん”もいいですよ!」
タツヒロさん「これに朝・昼・夜で頭につける言葉を変えます。こんばんはだと“ようねうがみんしょーらん”となります。こんにちはだと“ひんまうがみんしょーらん”となります。」
※島全体が一つの家族のような奄美大島なので、冠婚葬祭のお付き合いもかなり大変みたいです。
タツヒロさん「島ではお祝い事が特に多くて、結婚したり子供が生まれたり子供が入学したときのお祝いに、親戚の人だけじゃなく、集落の人たちみんなが集まってお酒を飲んだりご馳走を食べたりするのが、すごい回数で行なわれます。大人になっていくと、知り合いが増えていくじゃないですか。そうなると、お祝いに回るだけで大変なんですよ(笑)」
コウスケさん「おめでたいことだし、行きたいけど、ちょっと迷惑かなと思うときもたまにありますね(笑)」
タツヒロさん「“お祝い貧乏”という言葉があるぐらい、ものすごい数なんですよ(笑)。その代わり、自分がお祝いされる立場になったときにはたくさんの人が来てくれます。」
●月にどのぐらいあるんですか?
コウスケさん「多いときは毎週結婚式があって、祝いたいけど、もう酒を飲みたくないってなってくると『もう酒飲みたくない とりあえずおめでとう!!』っていう感じになりますよね(笑)」
タツヒロさん「20~30代って、同級生が結婚していくじゃないですか。そうなってくると結婚式が多くなり、その時期が過ぎると今度は子供たちが小学校に入学し始めるので、お祝いが重なってきたりするんですよね。」
コウスケさん「でも、結婚式でいうと、内地よりいいよね。普通は“ご祝儀制”だと思いますが、島は“会費制”なんですよ。ちなみに1回5000円なんです。」
●え!? 安いですね!
コウスケさん「だから、毎週あっても、内地の人たちの方が高いんじゃないですかね。」
タツヒロさん「都会で2回続いたりするよりは安いと思いますよ。もしかしたら、そのぐらい回数があるから、そういう風になったのかもしれませんけどね(笑)」
コウスケさん「会費制じゃないとやってられんよー(笑)」
●(笑)。そういう風に集落の人たちと集まれる機会がたくさんあるんですね。
タツヒロさん「そこで人と触れ合うことで、人との関係が広がっていきますね。」
●変な話ですけど、悪いことはできないですね。
コウスケさん「できませんよ! 悪いことした日には、そこら中で責められますからね(笑)」
●(笑)。島って、お祭りがすごく楽しいっていうことをうかがうんですが、奄美大島はどうですか?
タツヒロさん「これは奄美大島独特なのか分からないですが、“舟こぎ”という舟を漕ぐ競争があります。その競争に企業や男女、子供たちなどの部門に分かれて開催される大会が祭りとセットになっていますね。」
●その大会に優勝したら何か景品がもらえたりするんですか?
タツヒロさん「トーナメント制で勝ち上がっていって、優勝したら賞金とかありますし、優勝したらそのチーム名が掲載されますので、チーム名が会社名だったりすると宣伝になりますね。」
●みんなで参加する運動会みたいで楽しそうですね!
タツヒロさん「だから、祭りの前になると、あちこちの港で声と舟を漕ぐ音が響き渡っていますね。」
●お二人は参加されたことがあるんですか?
タツヒロさん「ありますよ! 結構ハードですよ。」
コウスケさん「めちゃめちゃ筋肉痛になりますよ(笑)。練習しないとダメですね!」
●すごく本気でやっているんですね!
タツヒロさん「いい大人たちが部活以上の熱意で真剣にやってますよ。」
●カサリンチュのお二人は12月4日にセカンド・アルバム「カサリズム2」をリリースされますが、どんなアルバムになっていますか?
タツヒロさん「カサリンチュはコウスケのヒューマン・ビート・ボックスと僕のアコースティック・ギターとヴォーカルというスタイルでやっているんですが、このスタイルって意外とないんですよね。その珍しいスタイルを存分に出せたらと思っています。」
コウスケさん「合作して二人で歌っている曲や、ヤギなどの動物の鳴きマネを曲の中に入れたりしています。ヤギは奄美大島で聞いたものをマネしています。」
タツヒロさん「都会のヤギと奄美大島のヤギは違いますか?」
コウスケさん「違うでしょう(笑)」
●(笑)。そして、ツアーも決まっているんですね?
タツヒロさん「セカンド・アルバムを引っさげたツアーとなります。東京だと12月27日の金曜日、渋谷DUO MUSIC EXCHANGEで行ないます!」
コウスケさん「このライヴは“あなたの笑顔にやめとま感謝祭2013~千秋楽になっちゃうかも?ツアー”という長いタイトルとは関係ない、大忘年会的なものになると思います! とにかく、“カサリンチュ”という鍋を用意したので、みんな食べにきてください!」
●色々な食材がたっぷり入っているんですね!?
タツヒロさん「甘いバラードからピリッと辛いアップテンポな曲まで様々なので、色々なことをお客さんと一緒にやって、一緒になって楽しめたらいいなと思っています。」
コウスケさん「シメのおじやも用意してます(笑)」
タツヒロさん「是非遊びにきていただきたいと思います。」
今回初めて「カサリンチュ」のお二人にお会いできましたが、とにかくトークが面白い!! きっとライヴのMCも盛り上がるんでしょうね! そして、おおらかで優しくて心温かいお二人とお話をしていると、思わずこちらも笑顔になってしまったんですが、これはきっとお二人のホームグラウンドである奄美大島の“人”と“自然”の影響が大きいんでしょうね。そんな二人の温かさを歌声からも感じられるセカンド・アルバム「カサリズム2」を、皆さんもぜひチェックしてみて下さい!
エピックレコード
/ESCL-4136/定価3,059円
1年3ヶ月ぶりとなるカサリンチュ待望のセカンド・アルバムが12月4日にリリースされます。ヒットシングル『New World』他12曲収録。カサリンチュらしい個性溢れる楽曲ばかりです。初回生産限定盤には、今年7月に行なわれたライヴの映像や、「New World」のビデオ・クリップ、そして本人たちによる楽曲解説が収録されたDVDが付いています。
12月1日の奄美大島から、“あなたの笑顔にやめとま感謝祭2013~千秋楽になっちゃうかも?ツアー”がスタートします
◎東京公演:12月27日(金)
◎会場:渋谷DUO MUSIC EXCHANGE
◎チケット料金:3,500円(別途ドリンク代として500円)
これらの情報も含むカサリンチュの情報は、公式サイトをチェックしてください。