2009年8月30日
島系環境ライター・有川美紀子さん
|
●有川さーん!
「はーい。お久しぶりです。」
●今回はどんなことをレポートしてくださるんですか?
「今度、小笠原ではなくて、横浜で行なわれるイベントのお話をしたいと思うんですが、小笠原でずっと問題になっているアカギという外来の植物があるんですけど、その除去作業を絡めてのイベントが横浜の開国博Y150で開催されることになりました。で、アカギというのが、ここ数年、小笠原の森で非常に問題になっていて、小笠原の在来の植物を抑えて、森を独占してしまうくらい勢力が強くて、アカギの森しかないんじゃないかってくらいの勢いで繁殖をしているので、餌がなくなってしまう動物とかも多くいて、困っているんですね。で、ここ数年、住民が中心になっての除去作業がスタートして、今は環境省や林野庁が中心となった事業として、除去作業が行なわれるようになりました。」
●アカギっていう木は小笠原では相当長くはびこっちゃっているんですか?
「そうですね。元々は人間が持ってきて、明治時代に炭の材料にしようということで、移入されたものだったんですね。で、成長が早くていい木なので、それを利用して燃料にしようとしていたら、そんなことをする前に電気が通ってしまって、もう要らなくなっちゃったんですね。それで、放置したら、小笠原にものすごく適していたので、どんどん生えてしまって小笠原の木たちを駆逐しちゃっているという状況なんです。
アカギも命があるので、何とか除去したものを利用できないかということで、木工作家の方がその考えに賛同して、今、年に1回小笠原で木工教室が開かれるようになりました。で、アカギのお箸を作ったりとかして、切った木の供養というほどの重さはないですけど、命を活用するような動きがあって、今回、そのアカギの箸作りが開国博Y150で開かれるということなんですね。」
●有川さん、開国薄Y150っていうのはいつやるんですか?
「この木工教室が9月4日金曜日、5日土曜日、6日日曜日、午前11時から午後8時までの間です。で、会場は横浜港の大さん橋国際客船ターミナルの大さん橋ホールの中で行なわれます。」
●どなたでもそこへ行くと体験できるんですか?
「ええ。無料で今、言ったようなアカギの説明パネルもありますし、小笠原の自然についてのキレイな写真パネルもありますし、そういったものを学びながら箸作りをして、アカギのマイ箸を持って帰れるということが全て無料で行なわれますので、是非、ご参加いただければと思います。」
●有川さんもアカギのマイ箸を持っていらっしゃるんですか?
「もちろんです! いつも持ち歩いています。乾燥が甘いと曲がってしまうんですけど、ちゃんと乾燥させた材を使っていれば、深い茶色になっていい感じに仕上がりますので、この機会に小笠原の自然をいつも感じる箸っていうのを、みなさんに持っていただけたらと思います。」
●ありがとうございました。また来月もレポートよろしくお願いします。
有川さんのお話にもあったように、現在、小笠原の母島では外来種アカギの駆除を行なっています。そんなアカギを材料に、マイ箸を作るこのワークショップでは、ぐい呑み、小鉢、竹細工なども行なわれます。更に、会場では手作り木工品の展示販売が行なわれるほか、母島観光協会のスタッフも随時いらっしゃるそうなので、ぜひお出かけ下さい。
尚、下記の詳細はワークショップに関するものです。
◎日時:9月4日(金)~6日(日)午前11時~午後8時
◎会場:横浜港大さん橋国際客船ターミナル 大さん橋ホール(開国博Y150イベント内)
◎参加費:無料
HP:http://hahajima.seesaa.net/upload/detail/image/
hahajima-2009-08-19T17:02:18-1-thumbnail2.jpg.html