2016年9月10日放送
このコーナーは、国内外で話題になっている自然環境系のニュースや出来事にフォーカス!今回は、千葉県・南房総のウミガメのニュースです。
千葉県館山の海岸や自然を観察し、その情報を発信されている「シックスドーサルズ・カヤックサービス」代表の藤田健一郎さんに、先日調査が終わったばかりの母ウミガメの上陸と産卵についてうかがいます。
●藤田さーん! お久しぶりです!
「お久しぶりです」
●早速ですが、今年の母ウミガメの上陸と産卵はどんな状況ですか?
「メインで調べている南房総の白浜の方では、今年は15回の上陸がありました。平均は12回ぐらいなので、順調でした」
●調査の時期はいつ頃でしたか?
「主に6~7月でした」
●15回ということですが、その15回はどうやって調査されたんですか?
「毎年やっている調査の仕方は、母ウミガメの足あとを、朝、砂浜に行って確認するという方法です。足あとを辿っていくと、途中で途切れていて、(卵を産むために穴を)掘ろうとした形跡があるので、それを確認して、産んだかどうかを記録しています」
●今年は台風の上陸などがありましたが、その影響は大丈夫でしたか?
「(母ウミガメの上陸が)6~7月ぐらいに数が集中していたお陰で、台風の上陸よりも前に(卵を)産んでいたので、あまり影響はありませんでした」
●産んだ後の卵に影響はなかったんですか?
「波を何度かかぶった巣がありまして、そこの孵化が少し遅れているので、もしかしたら危ないかもと思っていますが、少なくとも2ヶ所は孵化を確認できましたので、それほど問題はなかったと思っています」
●産卵から孵化まで、どのぐらいの日数がかかるんですか?
「普通は大体60日前後ですね」
●今の孵化の状況はどうですか?
「全ての場所を確認できていないんですが、2ヶ所で孵化が確認できています」
●これからは、他の場所でも孵化をしているか継続して確認されるんですね?
「産卵日から計算して、孵化の時期に確認しにいこうと思っています」
●改めて考えてみると、千葉にウミガメたちが産卵にきてくれるというのは嬉しいし、ありがたいことですよね!
「関東にこれだけ大きな生き物が産卵にやってくるということが、素晴らしいことだと思います。なので、関東の皆さんにこのことをもっと知ってもらって、千葉という場所を改めて見直してもらいたいと思っています。千葉に上陸するウミガメの遺伝子を残していかないといけないと思います」
●今後も観察を続けて、また番組でもお話を聞かせてください。ありがとうございました!